高野で製材業を営んでいた楠美家は、江戸時代は藩と関係があったといわれ、主屋は112年前の明治25年頃楠美家七代兵太郎の代に秋田から材木を買って建てられたもので、明治19年(1886)5月2日棟上となっています。茅葺寄棟屋根の桁行15.5間、梁行6.5間、軒高438cmの、外観・間取りともに建築当時の様子をよく残した大型民家です。
主屋の構えは左側に「どま」がある左勝手で、「とろじぐち」、「おおど」、「げんかん」、「ざしきのげんかん」と4カ所の出入口がありましたが、昭和30年頃に「ざしきのげんかん」が「こざしき」に改造されています。間取りは「だいどころ」(広間)、「じょうい」、「ざしき」の3居室列で構成された喰い違い広間型で、「ざしき」奥に「ぶつま」があります。
「だいどころ」(広間)の囲炉裏は4尺×8尺と大きく、裏側に「みんじゃ」(流し)、「あだこ」(女性使用人)の部屋があり、土間上・居室列裏側上の二階は使用人の部屋で、「こざしき」上には隠し部屋があります。両側から使える1畳ほどの大型流しや梁行6間の和小屋組の上に2間の扠首組が載る小屋組に秋田地方の特徴がみられ、材木だけでなく、大工も秋田からきたと推定さます。中庭は、楠美家の庭に植樹されていた庭木を移植しました。
主屋 | 桁行 29.9m / 梁間 12.4m / 軒高 5.2m |
寄棟造茅葺1部2階建 / 延床面積 507.53平方メートル |
常居 |
台所 |
座敷 |
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中庭 |
1階には、楠美家で使用されていた生活用具等、2階には国史跡「五所川原須恵器窯跡」出土の須恵器を展示しています。
焼物制作体験用の半地下式の登窯を大小2基築造しました。年1回の焼物体験学習を実施しております。
楠美家住宅・利用案内 | ||||||
所在地 | 青森県五所川原市大字持子沢字隠川695-4 | |||||
交通 | 津軽自動車道五所川原東 I .C より青森方面へ車で10分 | |||||
観覧 |
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お問い合わせ | 五所川原市教育委員会社会教育課 電話 0173-35-2111 内線2954 楠美家住宅管理人室(ホームページ) 電話 0173-29-3575 |
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施設利用 | 申請は撮影・取材・画像使用申請についてから |
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