国史跡「五所川原須恵器窯跡」は、五所川原市中心街より南東方約15kmに位置し、前田野目川の支流沿いの小丘陵部の先端を利用して構築されています。
窯の立地状況は一箇所に群在しないで、一地区一基単位で構築されており、窯の構造は、半地下式の無階・無段の登窯で、現在までの調査の結果、窯は合計40基を数えます。
この窯跡群は平安時代中頃の9世紀末から10世紀後半にかけて、須恵器を生産しており、各地区によってまとまりが見られ、大きく分けて高野(KY)・桜ヶ峰(SM)窯跡支群、持子沢(MZ)窯跡支群、原子(HK)窯跡支群、前田野目(MD)窯跡支群の4支群に分類されます。
市では、平成10年度から、この窯跡群の調査を継続的に実施しています。
その結果、平成16年9月30日の官報告示により、合計40基ある窯跡の内、保存状態の良好な窯跡13基が、国の史跡として指定を受けています。