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昭和53年(1978)1月に重要文化財に指定されたこの建造物は、五所川原市の代表的な文化財です。
平山家は湊村開村以来肝入役を務め、代々藩の広田組代官所の手代、堰奉行、堤奉行、郷士などもつとめていますが、主として農耕を業としていたと思われます。主屋の建築年代については、「平山日記」によって、明和3年(1766年)の地震により被害を受けたので、明和6年(1769年)に主屋を再建したものであることが、また、表門については、「平山家文書」により、藩主から特に許されて、天保元年(1830年)に建てられたものとわかっています。
主屋は桁行が17間で32.953メートル、梁間6間で10.455メートルで、寄棟造(玄関部切妻造)茅葺の住宅で、東から7間までを土間部分とし、馬房7室と農作業用の「いなべ」「にら」「とろじ」に別れています。それに続いて「だいどころ」が取られ、さらに「じょうい」「なんど」「きたのざま」が家族の居住部として取られています。西から3間は接客部で、「げんかん(式台)」を突き出して造り、「おもてざしき」「おくざしき」を設けています。
表門は桁行が3.818メートル、梁間が1.818メートルの小さな長屋門で、東側に狭い番所を設けており、屋根は寄棟造の茅葺となっています。
津軽地方の上層農家の規模や形式をほぼそのまま伝えているとみられることや、奥で寝室部が分割されていること、地震後の再建ということで、二重梁や蜘壁が使用されていることなどが特徴としてあげられます。
指定事由として、津軽地方の上層農民が生活した18世紀後半の規模をほぼ原形のまま伝えていること、「じょうい」や「だいどころ」奥の寝室分割、二重梁等は県、地方の間取りや構造の成立上変遷上、重要な資料であること、また、建設年代を確定できる県内の数少ない建造物であることがあげられます。
旧平山家住宅・利用案内 | |||||||
所在地 | 青森県五所川原市湊字千鳥144番地1 | ||||||
交通 | JR五所川原駅より徒歩20分 | ||||||
観覧 |
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お問い合わせ |
五所川原市教育委員会社会教育課 |
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施設利用 |
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