飯詰獅子舞は鹿獅子(枝角)の一頭立ち系統で、津軽獅子舞における田遊び系に属しています。獅子舞は津軽地方に広く伝わる伝統芸能で、田植え後の「さなぶり」行事に踊ったとされ、市内では浅井、漆川の獅子舞と同一系統になります。
由来については、飯詰下町に『飯積鹿獅子舞秘巻』(慶長3年作成、明治27年写本)が伝えられていますが、原本が失われており、確かなことは分かりません。
踊りの形態は、一頭立ちの獅子頭三人、オカシコ一人、笛二人、太鼓二人、手平鉦三人が一組なって踊ります。獅子頭をかぶった雄獅子・雌獅子・中獅子が笛、太鼓、手平鉦の囃子に乗って踊り、これに道化役のオカシコ(可笑児)がひょっとこの面に陣羽織を着飾って、獅子を挑発するように踊ります。
飯詰獅子舞は、正月元旦の祝い行事、虫送り行事、平川市猿賀神社大祭で奉納される県下獅子踊大会、新築時のお祝いとして行われる辻踊り、門ほめ・館ほめ・庭ほめの踊りなど、さまざまな場所で披露されており、しっかりと地域住民に継承されています。
保持団体の名称
飯詰獅子会(いいづめししかい)